2025年12月23日火曜日

鉛筆で描く

 アニメーション「カワウソ」の背景画は全て鉛筆画である。絵の解像度を上げるため、一つ一つのパーツを切り出す形で鉛筆で書き出し、それを再度デジタル化し画像編集ソフトで組み立てている。映画の「絵」が場面の説明で終わらぬよう心がけているのは、初期の頃から同じであるが、鉛筆画を使用したのは今回の「カワウソ」が初めてであった。


「カワウソ」の制作が終了した頃、鉛筆だけで絵を描きたいという欲求が生まれていた私は、飛騨市美術館での展示に合わせ「カワウソ」のキャラクターの鉛筆画を描くことを思いついていた。武蔵野美術大学で講師を務めていた間に、木下晋先生とお会いできたのも大きな刺激となっている。こんなことを口にすること自体がおこがましいのだが、それがきっかけの一つになったことも事実である。これから先も自分のペースで少しずつ描き進めていきたいと思っている。



2025年11月29日土曜日

Akihito Izuhara's exhibition "The World of Studio Mangosteen"

 12月6日より、わたしの生まれ故郷である岐阜県の飛騨市美術館において、泉原昭人展「スタジオマンゴスチンの世界」が開催されます。1996年に「ピュートルストーリー」を制作するために立ち上げたスタジオマンゴスチンも来年で30年を迎えることになり、これまでの作品を振り返るとともに今後のあり方を考えるのに良い機会になりそうです。

飛騨市の皆様、宜しくお願いいたします。




2025年11月14日金曜日

All Living Things Environmental Film Festival (ALT EFF)

 12月4日から14日までインドで開催されるオール・リビング・シングス環境映画祭(ALT EFF)に”カワウソ”が選出されています。ありがとうございます。
この映画祭のテーマ「ALT EFF は映画の力を通じて大規模な気候変動対策を推進し、私たちが共有するこの地球における立場と影響について再考するよう促します。」

Festival Program




2025年11月8日土曜日

IPSMF(バンドン国際写真・短編映画フェスティバル)

 インドネシアのバンドンで11月12日より開催される国際写真・短編映画フェスティバル(IPSMF)にて”kawauso”が選出されています。ありがとうございます。
この映画祭の今年のテーマは「自然の美」「自然の兆し」「自然の癒し」という3つのサブテーマに展開されます。

世界が急速に変化する中、IPSMF 2025は「自然のささやき:変わりゆく世界の警告サイン」という中心テーマを通して、地球の現状に対する意識を高めます。自然は、しばしば人間の活動の結果として、微妙な変化から劇的な変化まで、常に「語りかけ」ます。
映画祭公式サイトより
https://ipsmfest.com/


2025年11月7日金曜日

Reggio Film Festival

11月10日から16日まイタリアのレッジョ・エミリアで開催される第24回レッジョ映画祭に”カワウソ”が選出されています。
映画祭のプログラムには、5つのセクションに分かれた7日間のプログラム、「ミレニアル映画」長編映画コンペティション、「ベルガモット・ディ・レッジョ・カラブリア」賞、マスタークラス、演出、舞台美術、吹き替え、連続演出、制作に関するイベントが含まれます。参加することができて大変光栄です。

”kawauso”上映予定は11月11日。
Festival Program



2025年9月2日火曜日

9月2日

今日、9月2日はアメリカの戦艦ミズーリの甲板上において、降伏文書が調印された日である。国際的な認識ではこの日を第二次世界大戦終結の日としているが、日本では8月15日を”終戦記念日”とし全国戦没者追悼式をはじめ、各地域で追悼行事が行われるのに対し、9月2日はそれほど話題に上がることはない。

当時の様子が写真に残されている。調印した重光葵外務大臣と梅津参謀総長を含む10名ほどの日本人の姿が見える。その周りを囲む米兵の様子からはあまり厳粛な儀式の雰囲気はない。撮影したのは当然米国側であり、つまりはこれは戦勝国の視点であり、日本側から見れば誇れる絵ではないのは確かである。しかし、この写真を屈辱的だと捉えるような精神が、いまだにこの国のどこかに蔓延っているのかも知れない。


敗戦を終戦と言い換え、9月2日を記憶から消すかのような戦後のあり方に対し、多くの識者が様々な提言を投げかけてきたにも関わらず、この国の市民意識が変わる気配がないのは周知のとおりであるが、それはおそらくこの国があの戦争を、被害者の立場からしか語ることがないことと深く関係しているのではないか。私たちは加害の立場から戦争を語ることは極めて少ない。
昨今「日本」や「日本人」という言葉をやたら賛美する記事や映像を目にする様になっている。世界的に再びナショナリズムが台頭する時代を迎えたとも言われているが、単純にまとめてしまうことは危険であり、この国のあり方はもっと別のところに根がある様に思っている。ではどうすれば良いのか。私たちは考え続けなくてはならない。



2025年6月6日金曜日

ノルウェー短編映画祭

6月11日よりオスロで開催されるノルウェー短編映画祭で「カワウソ」の上映があります。ベルリン国際映画祭を紹介する特別プログラム”Berlinale Shorts Presents”にて他3本の短編映画と共に上映されます。現地時間6月13日金曜日午前10時より。セレクトされたことに感謝します。ありがとうございます。

Spesialprogram”Berlinale Shorts presenterer”



2025年5月15日木曜日

Nippon Connection

 5月27日よりフランクフルトで開催される「ニッポンコネクション」にて「カワウソ」の上映が予定されています。2017年に「Vita Lakamaya」が上映されて以来8年ぶりの参加となりました。セレクトされたことに感謝します。上映は、6月1日(日)11:30より。会場は”NAXOS Kino”。


https://db.nipponconnection.com/de/event/1660/animated-obsessions-a-selection-of-independent-animated-shorts



2025年4月2日水曜日

最優秀短編映画プレス賞

ブリュッセル国際アニメーション映画祭"アニマ"から「最優秀短編映画プレス賞」の証書が届きました。有り難うございました。



2025年3月13日木曜日

ティンディリンディス国際アニメーション映画祭「審査員特別賞」

 ティンディリンディス国際アニメーション映画祭から「 カワウソ」が受賞した「審査員特別賞」の記念トロフィーが送られてきたので、ここに上げておきます。素晴らしいデザインでとても気に入っています。
改めて、映画祭と審査員の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。